エアフィルタの種類やフィルタ市場などエフィルタの基礎知識「BBnet」のエアフィルタ
エアフィルタは、さまざまな場所で活躍し、私たちの健康を守ってくれています。
エアフィルタは空調などに使用され、空気中の汚染物質を取り除く役割を果たします。
非常に重要な役割を持つエアフィルタですが、働く場所は空調や換気設備の中。
残念ながら、あまり目立つ存在ではありません。
そこでエアフィルタの重要性を少しでも知っていただくために、BBnetで取り扱うエアフィルタの基礎知識をご紹介します。
エアフィルタ販売のBBnetは美浜株式会社のECサイトです
エアフィルタについて詳しく解説する前に、弊社BBnetについて自己紹介させていただきます。
BBnetは、美浜株式会社のECサイトとして2014年にスタートした企業です。
美浜株式会社は1917年、大正6年創業の老舗企業で、空気や水、化学分野に関する専門商社です。
100年以上の歴史を持つ美浜株式会社では、空気と水、化学とエネルギー分野を中心に、QOL(Quality of Life)のより高みを目指して個性豊かなソリューション、解決や要求に応じた様々な手段を生み出してきました。
1917年創業当時は、化学工業薬品の専門問屋だった美浜株式会社。
現在は、化学分野を軸として空気や水、環境保全に関するさまざまな製品・サービスを流通・提供しております。
国内外に向けて個性あふれる独創的な製品やサービスを提供し続け、また地球環境保全にも力を注いでいる企業です。
それでは、BBnetで扱っております美浜株式会社の「エアフィルタ」について、どのようなものがあるのかを詳しく解説していきます。
エアフィルタの種類

美浜株式会社では空調関連機器を40年以上という長きにわたって提供してきました。
空調関連機器にはエアフィルタをはじめクリーンルーム機器、微差圧計などがあります。
特に空調エアフィルタの専門家として、空調設備業界や設備メンテナンス会社、エアフィルタを必要とされる各お客様方へ商品・サービスともに提供してきた実績があります。
弊社BBnetで取り扱っておりますエアフィルタをご紹介します。
プレフィルタ
プレフィルタは、フィルタの中でも最も大きなゴミや塵などを取り除くために設置するフィルタです。
外気を取り入れる際、落ち葉や昆虫などの大きなゴミをより分ける役割を持っています。
次段フィルタ(メインフィルタなどより内部に設置するフィルタ)の前に設置することで、次段フィルタを長持ちさせ、性能を高いまま維持させることが可能です。
粗塵用プレフィルタ
空調システムのフィルタの中で、もっとも外側に位置し、最初に外気に触れるフィルタです。
粗塵とあるように、外気に含まれている異物や粗いホコリなどを集める役割があります。
粗塵プレフィルタの性能によって、メインフィルタが本来持つ処理能力がしっかり発揮されるかどうかが変わってくるため、重要なフィルタのひとつです。
メインフィルタの前に外気に対する処理を行うため、プレフィルタとも呼ばれています。
形状
・ロール状
・パネル型
・ケーシングユニット
・自動巻取り型フィルタ
・自動再生型フィルタ
材質
・不織布
・塩ビ
・ガラス繊維
・マイクロガラス 等
形状・材質いずれも用途に応じさまざまなご用意しております。お気軽にお問い合わせください。
空調用エアフィルタ
空調用エアフィルタは、取り入れる外気から汚染物質を分離させる重要なフィルタです。
空調、空気調和には「温度」「湿度」「清浄度」「気流」という4つの要素があります。
空調用のエアフィルタは、空気調和の4要素のうちのひとつ、「清浄度」に関わり空気清浄に対して大きな役割を担っています。
空調用フィルタは、大気に含まれるどのような粒子をカットするかによって異なります。
空気中に含まれる不純物は、エアロゾルという状態になって混ざり合い浮遊しています。
エアロゾルの粒子は固体と液体に分かれるほか、よく知られているダストやたばこの煙・ウイルスなどがあります。 エアロゾル粒子は肉眼で見えるサイズ、光学顕微鏡で見えるサイズ、電子顕微鏡で見えるサイズなどさまざまな大きさがあり、何をカットしたいかによって、どのようなフィルタを選ぶかが決まります。
中性能フィルタ

中性能フィルタは、ビルやオフィスの空調などでメインとして使用するフィルタです。
中性能とありますが、非常に高い清浄度を必要とするクリーンルーム等で使用される高性能フィルタと比較してであり、決して性能が劣るわけではありません。
一般的な空調としては十分な清浄度を保ちます。
中・高性能フィルタケーシング
中性能フィルタや高性能フィルタをビルやオフィスなどに設置する場合、フィルタを収納するためのアイテムです。
ケーシング・ボックス・チャンパーになります。
ケーシングは他風量用フィルタ・低圧損型中性能フィルタ(ミニプリーツタイプ)にも対応できます。
既成寸法のケーシングはコストパフォーマンスが高くなります。
現場の機器や状況に合わせ、自由に寸法や仕様を指定できるオプションタイプもございます。
まずは現場で必要なフィルタやフィルタケーシングをご確認いただき、お気軽にご相談ください。
塩害防止用中性能フィルタ
屋内に塩気を含む大気を入れる状況下で使用し、塩害を防ぐ役割を果たします。
海辺など海風が吹く場所では、大気に海塩粒子が多く含まれています。そのまま工場内やオフィス内に大気を通すと、含まれる海塩粒子によってシステムが傷んでしまいます。
塩害某使用中性能フィルタを通すことで、海塩粒子が下流側へ飛散することを防ぐことが可能です。
塩害によるシステム等のダメージを軽減するため、大気に海塩粒子が含まれる場所ではおすすめしたいフィルタです。
高温用(耐熱)フィルタ
高温の空気を通す必要がある、特殊なシステムのためのフィルタです。
高温下での使用が想定される場合は、中・高性能フィルタやHEPAフィルタ、乾燥炉のプレフィルタなどで高温用の耐熱フィルタを使用してください。
外気取入・集塵対策フィルタ
大気の非常に高い清浄度を要求される、クリーンルームなどの空調でメインフィルタとして使用されるものです。
単独で使用されるのではなく、中・高性能フィルタなどをプレフィルタとして設置してから使用することがほとんどです。
ULPA
エアフィルタの中で、定格流量で0.15µmの粒径を持つ粒子を、99.9995%以上カットできる超高性能エアフィルタです。
HEPAよりも濾材密度が高く、濾材を薄くして空気抵抗を下げてあり、HEPAフィルタでもカットできない0.1µm程度の微少粒子もカットできる能力を持ちます。
非常に清浄度の高い超クリーンルームを維持することができるため、半導体工場などに使用されます。
HEPA
エアフィルタの中で、定格流量で0.3µmの粒径を持つ粒子を、99.97%カットできるエアフィルタです。
ULPAの粒子捕集効率には若干劣りますが、高清浄度の空間・クリーンルームを作り出します。
オイルミスト対策フィルタ
オイルミスト捕集用フィルタ CNPフィルタは、マイクロデミスター®を採用したフィルタです。マイクロデミスター®はステンレス箔を原料としたフィルタになります。
マイクロデミスター®はステンレス箔を特殊な方法で切削加工し、数10µmの長繊維にしたものにニードルパンチ加工を施してローラー圧縮したものです。
マイクロデミスター®は非常に細い繊維径が生み出す低い空隙率で、高効率・高保由量を誇ります。
またCNPフィルタ自体がオールステンレス素材であり、耐薬品性・耐腐食性にも優れています。
耐熱温度480度なので高温環境下でも使用できます。
さらに使用時や洗浄時にも、繊維の脱落を最小限に防ぐ工夫がなされており、あらゆる面で優れたフィルタです。
使用環境によって、CNPFフラットタイプとCNPPプリーツタイプからセレクトできます。
・自動車工場や家電部品工場でのオイルミスト除去
・耐熱性が必要な自動車工場・塗装乾燥炉・ごみ焼却施設等での使用
・食品工場・薬品工場・病院等一般より高い清浄度を必要とする施設
・一般のビル空調
ケミカルフィルタ・脱臭フィルタ

これまでにご紹介したエアフィルタでも取り除けないガス・臭いなどを除去する、特殊なフィルタです。
ごみや塵、虫のような形あるものではない、ガスや臭いを除去するためにさまざまな機能性をもつフィルタが開発されています。
活性炭フィルタ
一般的にもよく知られる、活性炭を使用したフィルタです。
活性炭には臭いやガスなどを吸着する働きがあります。
活性炭を使用したフィルタは、物理吸着・化学吸着によってガスや臭いを除去します。
ガスや臭いにもいろいろな種類があるため、フィルタにも種類があります。
繊維状活性炭タイプ
繊維状の活性炭フィルタで、炭が粉上になって飛散することもありません。
吸着速度に優れ、軽量でお手入れも簡単です。
粒状活性炭タイプ
一般的な臭いや有機性物質除去のための活性炭フィルタです。
各種特定ガスに対応したものもありますので、お問い合わせください。
VOC対応型脱臭フィルタ
さまざまな臭いやガスに対応する各種吸着剤を配合・配置し、最適な状態に仕上げた特殊なフィルタです。
コルゲートハニカム形状を採用し、圧力による損失を低減させました。
さまざまな寸法に対応できるほか、対象ガスや濃度によって最適なフィルタをご用意いたします。
脱臭力は粒状活性炭フィルタを上回る強力なもので、加工性の高さと軽さで汎用性も高いフィルタです。
光触媒脱臭フィルタ
光触媒には強力な脱臭力や抗菌力があります。新たな空気清浄素材としてさまざまな分野で注目されています。
臭いや、シックハウス症候群の原因物質であるカビや菌などにも対応します。
光触媒フィルタに紫外線を当てると、活性炭フィルタより高い脱臭力を発揮します。
光触媒には強い酸化力があり、抗菌力が強い分有機物の劣化も早めてしまいます。
そのため、画期的な無機素材ベースの酸化チタン紙でフィルタを作ることで、安定性が高く強い効力を持つフィルタが完成しました。
さらに活性炭などと比較して脱臭力が低下せず、半永久的に持続するという優れた素材です。
そのためランニングコストが発生せず、トータルに見てコストパフォーマンスの高い商品です。
BBnetでも多く取り扱っているエアフィルタは、市場規模を拡大しつつあります。
BBnetを展開する美浜株式会社では、1957年に高性能エアフィルタの販売を開始しています。
また、同年には空調設備・環境関連の営業部門を開設し、空調関連機器を40年以上にわたって取り扱ってきました。
美浜株式会社の公式ECサイト、BBnetが販売する様々なエアフィルタは、各種工場や医療施設、ホテル、商業施設など多種多様なシーンで活躍しています。
今回は視点を製品の優れた性質から経済の動向に変え、エアフィルタを取り巻く市場について解説していきます。
HVACフィルタ市場の動向
私たちの暮らしを快適かつ清潔に保つ空調システムは、酷暑や豪雪など過酷になりゆく世界環境のなかで、欠かせないもののひとつです。
日本でも強烈な猛暑日が続くと、政府や自治体から「空調で命を守りましょう」という警告が出されるようになりました。
ボタンひとつで快適な温度に整えてくれるエアコンも、フィルタがなければ使えません。
そのほかにも、HVACフィルタが活躍するシーンは数多くあります。
HVACフィルタのHVACとは、「Heating(暖房)」・「Ventilation(換気)」・「Air Conditioning(エアコン)」の頭文字です。
つまり、暖房・換気・エアコンなど、生活に欠かせない空調システムの総称です。
また、HVACにR(Refigerating・冷凍)をプラスしたHVAC&Rとも呼ばれています。
注目の技術であるHVAC&Rフィルタ市場について調査しました。
HVACフィルタ市場の現在
HVACフィルタは、HVAC(暖房・換気・空調)の根幹をなしています。
HVACフィルタが活躍するフィールドは、大規模な産業分野から個人の住宅にいたるまで、人間の生活を支えるすべての場面に及びます。
さらに空気調和装置・空気移動装置・ターミナル空調システムなどでも欠かせない部品です。
人間の健康で清潔な生活に関わるだけでなく、限られた資源や地球環境に配慮したエネルギー循環にも役立てられています。
そんなHVACフィルタ市場について見てみましょう。
株式会社グローバルインフォメーションの調査によると、2021年の世界におけるHVACフィルタ市場規模は、35億ドルと推定されます。
世界のエアフィルタ全体の市場規模は、Fortune Business Insightsの調査によると2022年が146億8000万ドルと推定されています。
世界のエアフィルタ市場全体のなかで、HVACフィルタが占める割合は23%前後です。
CAGR(年平均成長率:複数年の成長率より導く1年あたりの幾何平均)は、2021年の35億ドルから2026年まで5.0%と予測されます。
5.0%のCAGRで成長すると、2026年には45億米ドルに達する予想です。
Report Oceanの調査では、2020年の世界HVACフィルタ市場規模は60億ドルと推測されています。
さらに2028年には110億ドルと推測されており、より大規模な成長が見込まれています。2021年から2028年にかけてのCAGRも、7.7%と高い値です。
Report Oceanの調査によると、北米が世界シェアの30%以上を占め、今後も市場が拡大すると予測しているようです。
いずれにしても、HVACフィルタの市場規模は年々成長を続け、5年単位で1.2倍~1.8倍に拡大すると考えられています。
HVACフィルタ市場と2020年-2022年
非常に大きな成長が見込まれるHVACフィルタ市場ですが、2020年から2022年には一部停滞しました。
特に2020年は2019年と比較して、明らかに市場が落ち込んでいます。
世界を混乱に陥れたCOVID-19パンデミックにより、あらゆる生産・経済活動が停滞し世界的な物資不足が起こったためです。
しかし、そんな混乱下においてもHVACフィルタ市場はすぐに巻き返し、反動をつけて成長に転換しました。
物資不足や輸送停滞はHVACフィルタ市場にも影を落としました。
そんななかで、感染症であるCOVID-19に対抗するために空調システムは欠かせない存在です。
空調システムの根幹であるHVACフィルタも同様で、すぐに成長線が右肩上がりに戻りました。
医療機関における空調システムは、ときに人命や院内感染などに関わる重大な要件です。
また高齢者施設や保育施設など、免疫力の弱い年齢層の方が利用する施設をはじめ、公的施設や商業施設、家庭にいたるまで空調が注目されました。
世界経済が落ち込むほどの災害が起きても、HVACフィルタは人類の生命と健康を守るために市場が廃れることはない、と証明された3年間ではないでしょうか。
HVACフィルタ市場の成長予測
HVACフィルタは2020-2022のパンデミックによる物資不足・輸送停滞・経済危機を乗り越えて、さらなる市場拡大を続けています。
今後もHVACフィルタの市場成長は続き、その動きは世界的に広まると予測されます。
現在、HVACフィルタの世界最大市場は北米とされ、世界シェアは30%を超えます。
また、日本をはじめヨーロッパ各国においてもHVACフィルタの市場は拡大しています。
この成長率を支えている大きなポイントのひとつは、世界における「地球環境問題」への意識向上です。
18世紀半ばから19世紀に起こった産業革命は、世界中に大いなる技術発展をもたらしました。
しかし、その一方で地球環境が置き去りにされてきたことも周知の事実です。
地球環境破壊は、ここ数年世界規模で見られる異常な高温や寒波の襲来や、平均気温の上昇などに深刻な影響を及ぼしています。
輝かしい未来を築いてきたはずの私たちは、決して失ってはいけないものを、この手で削り崩していたことに、やっと気付き始めました。
先進国は地球環境にやさしい建物の開発に取り組み、クリーンな空気を排出する技術向上に余念がありません。
地球環境に配慮した空調システムや、サスティナブルなクリーンエネルギー産出にも、フィルタは不可欠です。
多くのフィルタを扱う美浜株式会社でも「地球環境の保全」を重要課題に据え、エネルギーイノベーション促進に尽力しています。
しかし、これからHVACフィルタの市場拡大をけん引していくのは、日本や欧米だけではありません。
中国・インドなど高度経済成長と人口増大による大気汚染が深刻化している巨大な国家が、地球環境問題に目を向けています。
中国・インドが持つ市場の可能性は言及するまでもなく、HVACフィルタの市場規模もさらなる躍進的な拡大が期待できるでしょう。
自動車フィルタ市場を取り巻く環境
HVACフィルと同様に、私たちの生活・産業から外すことのできない存在が、自動車フィルタです。
自動車フィルタもまた、市場規模の拡大が注目されています。
自動車フィルタ市場の現在
自動車には、エアフィルタ、オイルフィルタなど様々な部分にフィルタが使用されています。
そのため、自動車産業もフィルタ市場を支える大きな柱のひとつです。
自動車フィルタに関しては、数年間続く物価高騰や雇用・消費の不安定から節約ムードが高まり、一時市場が停滞しました。
しかし、フィルタは消耗品です。
交換することで自動車の性能をキープし、ひいては自動車の寿命を延ばすことにもつながります。
自動車の整備における交換喚起によって、自動車の販売台数が落ち込んだ場合もフィルタは交換・修理など需要の安定を図っています。
自動車フィルタ市場と2020年-2022年
自動車フィルタ市場においても、2020年から2022年におけるCovid-19パンデミックの影響は小さいものではありませんでした。
まず、自動車部品を製造していた海外の工場生産がストップしたため、日本国内の有名企業の工場が生産縮小を余儀なくされました。
自動車生産が停滞しただけでなく、経済活動そのものも停滞し、自動車を新たに購入する余裕が人々の生活からも奪われます。
さらに県をまたぐ移動が規制されたり、リモートワークが広まったりした結果、仕事やレジャーで長時間自動車に乗る機会自体が生活から減少していきました。
自動車には車検が義務付けられていますが、フィルタの交換はおもに走行距離で推奨されます。
自動車を使用する機会が減れば、そのぶんフィルタの消費も落ち込みます。
ただし鉄道や飛行機とは異なり、「家族以外の他者と空間を共有せずに移動できる」というメリットも、自動車にはあります。
一時は大きく停滞した自動車市場および自動車関連フィルタ市場ですが、規制が緩和された2023年にはかつての活気を取り戻しつつあります。
抑圧され続けた2020年から2022年の3年にわたる自由を取り戻そうという意識も高まり、インバウンドも増加の一途をたどっています。
人々の移動や往来も増え、3年ぶりに郷里への帰省や旅行などを果たす方で長期休暇には長蛇の渋滞が見られるようになりました。
実際に、自動車フィルタ市場は、停滞を経験し新たなステージへと進みつつあります。
自動車フィルタ市場の成長予測
自動車フィルタ市場は、今後どのように成長していくのか、予測しました。
日本では相変わらず円安やCovid-19パンデミックのあおりを受けて、フィルタの売上はまだ回復途上といえます。
しかし、世界的な「電気自動車(EV)」の需要の伸びにより、その課題も解決へと向かっています。
地球環境への配慮による排ガス低減は、いまや全世界共通の目標となりつつあります。
・日本 長期排出基準
・北米 企業別平均燃費基準(CAF)
・欧州連合 ユーロ排出基準
特にアメリカでは、日本の環境省に相当するEPA(米国環境保護庁)が、自動車産業への環境規制として、自動車に排出ガス管理ユニットを搭載することを義務づけました。
これまで排ガス低減措置による市場拡大は、環境への関心度が高い欧州や日本で顕著でした。
排ガス低減措置に関心が集まれば、自動車フィルタの技術革新が大幅に進みます。
日本では実際にカビや花粉にくわえ、PM2.5対応のフィルタ開発・導入が進み、市場成長に貢献しています。
しかし、今後は米国における成長が見込まれます。
日本の「未曽有の」円安はあまり黒字化を進められていない
また現在、パンデミックによる世界経済の落ち込みにくわえ、ロシアによるウクライナ侵攻が物資不足に追い打ちをかけています。
世界経済への深刻な影響は続き、日本では「異次元」と称されるまでの円安が社会問題となっています。
これまで世界情勢が危機的状況に陥ると、円買いが起きて円高に傾くことが一般的な傾向でした。
ここに来て極端な円安になっているということは、日本経済への評価・信頼が全世界的に落ちていると言えます。
円安になると、最大の輸出項目である自動車産業は大きな黒字に転換しますが、今回は思ったほどの黒字が見込めていないことも問題視されています。
自動車産業が円安で黒字になることは、貿易リスクを軽減するために設けられた一種の仕掛けとも考えられます。
しかし世界規模で深刻化する物資不足により、日本は輸入全般において大きな赤字を記録しています。
円安と物価高騰のダブルパンチを受け、本来日本経済を救うべき自動車産業の黒字が相殺されてしまっているのです。
中国におけるEV車需要とフィルタ市場成長
そんな日本に比べ、成長著しい国は中国です。
中国は環境の深刻な悪化への対策として、EV車への転換が急がれています。
中国ではEV車人気が進み、2023年の中国EV販売台数は約800万台から約1000万台にのぼると予測されています。
また、中国国内においてEVベンチャー企業が、なんと航行可能距離800kmを誇るEV車を発表、国内生産車への関心が中国で高まっています。
これまでEV車といえば日本や欧米諸国が中心となって開発が進んできましたが、中国へと移行しつつあります。
輸入の分野においても、航行距離が600Kmから800KmというEV車に注目が集まっています。
経済大国中国におけるEV車の爆発的な人気にともない、フィルタの開発や改善が進んで市場拡大に貢献しています。
フィルタの性能が高まれば、地球環境に配慮しつつ長く航行・使用できるエコな自動車開発が進み、地球環境保全にも役立ちます。
もちろんフィルタ市場の成長にも影響がおよぶと予測されます。
フィルタは優れたEV車開発には欠かせない存在だからです。
トラベロンエアーフィルタ
トラベロンエアーフィルタは、一般家庭だけでなく事務所やホテル、百貨店などのビルディングや地下鉄、半導体エレクトロニクス関係など空気の清浄化を必要とする場所で活躍しているフィルタです。
BBnetでは、エアフィルタの種類によって1mm単位でオーダーカットサービスを実施していますので、お気軽にご相談ください。(対象品番:AF120AR、AF95AR、AF50AR、IJ180R、AF111A、AF51)
金井重要工業
金井重要工業は、1894年に創業を開始した企業で、製造と販売を行っています。120年以上の長い歴史を持っており、繊維機器の生産と開発で培ったコア技術を生かして現在でも高い品質の製品を提供している会社です。
具体的には、精紡機・撚糸機の部品として用いられるトラベラやリングなどの繊維機器やフィルタや研磨剤などの不織布を製造しています。
トラベロンエアーフィルタの具体的な使用用途
用途 |
使用目的 |
品番 |
事務所·ホテル·百貨店などのビル空調用 地下街·地下鉄などの外気処理用 工場空調における外気処理用 |
外気処理または中性能フィルタの前処理フィルタに使用します。自動巻取り型フィルタとして、洗浄タイプと非洗浄タイプをそろえています。 ·洗浄タイプ:数回の洗浄が可能であり、ロングライフタイプ もあります。 ·非洗浄タイプ:粘着剤を塗布し、捕集効率を上げています。 ダイオキシン発生の主要因となる塩素系物質 を使用していないタイプもあります。 |
AT200R AT210 MF200EL MF200EH AF120AR AF150AR AF95AR AF50AR |
自動車塗装ライン用 |
空気中の塵埃の除去により塗装不良を減少します。 |
.IJ180R .IJ180N |
乾燥炉·プレヒートライン用 |
乾燥炉内で発生する汚染物質(ヤニ·スス·サビなど)の除去により 乾燥時の製品表面の汚染を防止します。 |
+RF100 .RF200 .RF50 |
機器保護用 |
機器保護用フィルタとして使用します。 |
.AF111A .AF51 .AF20A .AT51A |
ウィンドパッケージ用 |
主にパネル型ユニットに使用します。 |
.AF95AR .AF50AR |
トラベロンエアーフィルタの種類
品番 |
繊維材質 |
標準サイズ 巾×長さ(m) |
厚さ (m) |
難燃性 |
洗浄再生 |
ろ過風速 (m/s) |
初期圧力損失 (Pa) |
除塵率 (%) |
耐熱温度(℃) |
粗塵区分 粗·細·微 |
用途 |
AT200R |
ポリエステル |
1.6X20 |
23 |
〇 |
× |
2.5 |
56 |
85 |
80 |
細塵用 |
自動巻取機専用(粘着剤塗布・ノンハロ仕様) |
AT210 |
ポリエステル |
1.6X20 |
20 |
〇 |
× |
2.5 |
71 |
85 |
80 |
細塵用 |
ノンオイル・ノンホル・ノンハロ仕様 |
MF200EL |
ポリエステル· ポリプロピレン |
- |
20 |
〇 |
× |
2.5 |
90 |
87 |
80 |
細塵用 |
微粒子高効率フィルタ |
MF200EH |
ポリエステル·ポリプロピレン |
- |
20 |
〇 |
× |
2.5 |
140 |
90 |
80 |
微塵用 |
微粒子高効率フィルタ |
AT200N |
ポリエステル |
1.6X20 |
23 |
〇 |
〇 |
2.5 |
49 |
70 |
80 |
粗塵用 |
一般使い捨て用 |
AF200A |
ナイロン |
1.6X20 |
25 |
〇 |
〇 |
2.5 |
157 |
90 |
80 |
微塵用 |
一般再生用 |
AF150AR |
ポリエステル |
1.6X20 |
20 |
〇 |
〇 |
2.5 |
92 |
82 |
80 |
細塵用 |
一般再生用・ノンホル・ノンハロ仕様 |
AF120AR |
ポリエステル |
1.6X20 |
14 |
〇 |
〇 |
2.5 |
62 |
80 |
80 |
細塵用 |
一般再生用・ノンホル・ノンハロ仕様 |
AF95AR |
ポリエステル |
1.6X20 |
10 |
〇 |
〇 |
2.5 |
46 |
70 |
80 |
粗塵用 |
一般再生用・ノンホル・ノンハロ仕様 |
AF50AR |
ポリエステル |
1.6X30 |
8 |
〇 |
〇 |
2.5 |
24 |
53 |
80 |
粗塵用 |
一般再生用・ノンホル・ノンハロ仕様 |
IJ180R |
ボリエステル |
1.6X20 |
20 |
〇 |
× |
0.5 |
25 |
≧98 |
80 |
微塵用 |
塗装ブース用 (ノンハロ仕様) |
IJ180N |
ポリエステル |
1.6X20 |
20 |
〇 |
× |
0.5 |
25 |
>98 |
80 |
微塵用 |
塗装ブース用 (粘着剤塗布) |
IJ100R |
ボリエステル |
1.6X20 |
10 |
〇 |
× |
1 |
36 |
93 |
80 |
微塵用 |
塗装ブース用 (ノンハロ仕様) |
TF90 |
ボリエステル |
1.6X20 |
13 |
× |
× |
1 |
34 |
88 |
80 |
細塵用 |
塗装ブース用 |
AF111A |
ボリエステル |
1.6X30 |
11.5 |
〇 |
〇 |
2.5 |
24 |
46 |
80 |
粗塵用 |
特殊機器用 |
AF51 |
モダクリル·ポリエステル |
1.6X30 |
8.5 |
× |
〇 |
2.5 |
23 |
40 |
60 |
粗塵用 |
特殊機器用 |
AT51A |
モダクリル·ポリエステル |
1.6X30 |
7 |
〇 |
〇 |
2.5 |
15 |
38 |
60 |
粗塵用 |
特殊機器用 |
AF20A |
モダクリル·ポリエステル |
1.6X50 |
1.3 |
〇 |
× |
2.5 |
68 |
57 |
60 |
粗塵用 |
特殊機器用 |
RF200 |
ポリアミド |
0.50.5 0.80.8 |
23 |
〇 |
× |
1 |
34 |
90 |
240 |
微塵用 |
乾燥炉耐熱用 |
RF100 |
ポリアミド |
1.6X20 |
10 |
〇 |
× |
1 |
18 |
88 |
180 |
細塵用 |
乾燥炉耐熱用 |
RF50 |
ポリエステル |
1.6X20 |
18 |
〇 |
× |
0.5 |
18 |
98 |
120 |
微塵用 |
乾燥炉・ ブレヒートライン用 |
トラベロンエアーフィルタの特徴
1.繊維の方向性がなく立体的に配置されているため、粉塵保持容量が大きいです。
2.空気抵抗が少なく、優れた除塵効果で空気の清浄化を効率的に行うことができます。
3.ロールフィルタ用、パネルフィルタ用など、任意の用途によってカットして使用できます。
4.トラベロンエアーフィルタの中には難燃タイプのエアフィルタがあり、耐熱性に優れています。
5.使い捨て用や再生タイプなど必要な用途に応じてタイプの選択ができます。
6.メンテナンスが簡単で洗浄できるため、コスト削減にもつながります。
トラベロンエアーフィルタの再利用方法
トラベロンエアーフィルタの再生タイプは、4〜5回の洗浄に耐えることができ、洗浄後も性能の低下が少ない理想的なフィルタとして高く評価されています。
再利用方法は、一般的には中性洗剤で数分間浸けておき、その後水洗いをします。洗浄後陰干しをすることで素材を痛めにくくできます。
ボンデンエアフィルタ
捕集率に優れたエアフィルタです。繊維層による密度勾配型となっていますので、圧力損失が非常に少なく塵埃保持容量が大きくなります。そのため、メンテナンス期間も長くなることにもつながります。
BBnetでは、エアフィルタの種類によって1mm単位でオーダーカットサービスを実施していますので、お気軽にご相談ください。(対象品番:#291、#292、#293、#295、#261)
呉羽テック
呉羽テックは、1960年から創業を開始した不織布を製造しているメーカーです。不織布とはフィルタ以外にもマスクやガーゼ、手術着など、医療機関でもさまざまな用途で使用されている高付加価値素材です。中でも呉羽テックの不織布は、環境を守る役割や広い分野で活躍しています。
ボンデンエアフィルタの具体的な使用用途
場所 |
使用用途 |
ビル、オフィス、工場 |
空気調和用 |
エアーコンプレッサー、エンジン、ブロワー |
動力分野 |
電子機器 |
磁気装置通気用フィルタ |
自動制御装置 |
空気回路用フィルタ |
エアコン、エアークリーナー |
冷暖房機用フィルタ |
ボンデンエアフィルタの種類
ボンデン品番 |
使用繊維 |
標準サイズ 幅×長さ (㎜) (m) |
厚さ (mm) |
難燃性 |
再生 |
試験風速(m/s) |
初期圧力損失 (Pa) |
捕集率 (%) |
耐熱温度(℃) |
用途 |
#291 |
ポリエステル |
1600×20 |
18±2.7 |
〇 |
〇 |
2.5 |
108 |
83 |
100 |
工場・ ビルの空調用 |
#292 |
ポリエステル |
1600×20 |
12±1.8 |
〇 |
〇 |
2.5 |
69 |
76 |
100 |
工場・ ビルの空調用 |
#293 |
ポリエステル |
1600×20 |
10±1.5 |
〇 |
〇 |
2.0 |
33 |
70 |
100 |
工場・ ビルの空調用 |
#295 |
ポリエステル |
1600×30 |
6±0.9 |
〇 |
〇 |
2.0 |
30 |
57 |
100 |
工場・ ビルの空調用 |
#261 |
ポリエステル |
1600×20 |
8±1.2 |
× |
× |
0.7 |
47 |
98 |
100 |
塗装ブース用 |
ボンデンエアフィルタの特徴
1.塵埃保持容量が大きいのでメンテナンスの期間が長い特長があります。
2.再生は数回できるため効率が良いだけでなく経済的なエアフィルタです。
3.エアフィルタのタイプによっては難燃加工が施されています。
4.取扱いが簡単でしかも安価ですので、気軽にご利用いただけます。
ボンデンエアフィルタの再利用方法
再生方法は、油性分を含む塵埃には中性洗剤を使用します。洗浄の際はもみ洗いや強く絞る洗い方をすると、ろ材が傷んでしまう可能性がありますので注意しましょう。
また、乾燥される際は、しわを伸ばした状態で自然乾燥させるか80℃以下で乾燥してください。
パームロックフィルタ
パームロックフィルタとは、ヤシの実から今まで捨てられていたヤシの実の外側部分を加工して除塵に最適な立体的に構成した環境に優しいフィルタです。縦横ランダムに配列した複雑な繊維が特徴的で、塗装ブースの排気用フィルタやベッドや自動車などのバネ受け、公害防止機器のフィルタなど使用用途が広がり続けています。
また、使用済みのパームロックは地球に帰ることができ、肥料として再利用できます。焼却してもダイオキシンが出ないため、人体にもやさしいフィルタとなっています。
BBnetでは、エアフィルタの種類によって1mm単位でオーダーカットサービスを実施していますので、お気軽にご相談ください。(対象品番:パームロック25mm、パームロック35mm、パームロック50mm)
パームロックフィルタの具体的な使用用途
場所 |
使用用途 |
塗装ブース |
排気用フィルタ |
ベッド、自動車、電車など |
バネ受け |
公害防止機器・冷暖房機・空気洗浄器・車両など |
フィルタ |
溝堀防止・吸出防止・沈下防止・崩壊防止・目詰防止など日本全域の河川 |
地盤強化 |
雑草発芽防止用資材・水耕栽培 |
専用基布 |
パームロックフィルタの特徴
1.ヤシの実繊維を使用し、使用後でも再利用できるのでSDGsにも貢献しています。
2.コシが強く柔軟性に優れているため、フィルタ枠にフィットします。
3.繊維が複雑に絡み合っており、ミストをキャッチします。
4.パームロックフィルタは、軽量なので交換作業も簡単に行えます。
フィルタは環境に配慮した技術革新に欠かせない存在
エアフィルタはHVACフィルタにおいても自動車産業においても、今後急激な成長率が期待されます。
環境に配慮したイノベーションにおいて、排出する空気のクリーン化は国を挙げた課題となっています。
空気のクリーン化は今後も地球環境保全の機運が高まる限り取り組まれ続け、フィルタの市場規模はHVACフィルタ・自動車関連フィルタに関わらず全種において広がりを見せるでしょう。
BBnetが展開するさまざまなフィルタできれいな空気を保ちましょう
BBnetでは、美浜株式会社の誇るバラエティー豊かな優れたフィルタを各種取り扱っております。フィルタに関するご相談をはじめ、サイズや素材、ご使用になる施設など、お気軽にお問い合わせくださいませ。